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軍事の日本史

以前紹介した「戦国武将の精神分析」の著者・本郷和人が朝日新書から出した本。
ストンと腑に落ちる戦いの実態!と帯に書かれていたので手に取りました。
8つの章から成っています。

第1章 戦いとは何か
〜科学的アプローチを可能とする「物差し」
第2章 長期的視野で見る武将の知略
〜「青野原の戦い」と「高天神城の戦い」
第3章 地政学的要因と戦国大名の実力
〜織田信長が恐れた「挟み撃ち」の衝撃
第4章 武に勝るものなし!
〜武官と文官の力関係
第5章 軍勢が激増した室町以降
〜一騎討ち・集団戦・総力戦・追撃戦
第6章 明治維新と太平洋戦争
〜皇国史観の誕生と歴史学
第7章 「大義名分」の破壊力
〜「錦の御旗」から「万世一系」まで
第8章 日本史の面白ポイントで「流れ」をつかめ!

戦国時代を中心に書かれていますが、太平洋戦争の軍部のダメさ加減も指摘しています。
第1章の終わりで、玉砕する軍隊、生き残る軍隊で日米の違いを説明してました。
玉砕しろとの命令を受けて、日本の軍隊は受け入れますが、アメリカの軍隊は上官の理不尽な命令を聞かなくても良いので玉砕しない。
ブラック企業に通ずるものが。

そのほか印象に残ったもの。
目的は何か?という視点で川中島の戦いを第2章で説明。
川中島の4度目の戦い。
上杉は北信濃から武田の勢力を追い出したい。
武田は北信濃を上杉から守りたい。
この目的で始まった戦い。
激戦だった4度目のこの戦さは、きつつき戦法を逆手にとって、午前中上杉が優勢、午後に武田が反撃開始し上杉勢が撤退しました。
この戦さの勝敗判定は、引き分けもしくは、重臣の多くを失った武田の負けと言われています。
しかし、筆者は目的を考えると北信濃を守りきった武田の勝利と判定します。
経営でも一緒でしょうか。
目的に沿った結果が出たのかで判定しなければいけないのでしょう。

織田信長が何故天下統一に近づけてのか。
第8章で述べてますが、ビジョンを明確に示し、家臣にも浸透させていたから。
ビジョンは何かというと天下布武。
これを掲げ、浸透させていてので、例えばA城を攻略する様命令されて、それを成し遂げた時に、近隣のB城も攻略出来そうだった時の対応。
天下布武を目指していることを知っている家臣は、わざわざ信長に攻略許可のお伺いを立てずに実行に移します。
だから、織田軍は迅速に行動できる。
これが他の戦国武将との違いだと。
我々の仕事でも一緒。
指示を待たずに現場の判断で行動して欲しいと願うのなら、末端にまでビジョンを浸透させること。
そして、そのビジョンに基づいて行動した者を認めることが大事ですね。

正月休みに読んだこの1冊でしたが、楽しめてためになったので、皆さんにもお勧めいたします。
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