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始皇帝 中華統一の思想

渡邉義浩著書。
集英社新書です。
副題が『キングダム』で解く中国大陸の謎。
ホリエモンも推薦している書籍。

現代中国の力の源泉は、十四億という膨大な人口にある。では、なぜこれほどの人が暮らす広大なエリアを、中国の歴代帝国は何度も統一し支配することができたのか?そのような場所は、人類史上、中国大陸以外に存在しない。
答えは初の統一帝国・秦にある。秦が採用ひた「法家」の思想と統治のノウハウが二千年にわたって引き継がれたために、中国は繰り返し統一されたのだ。では、法家とはどのような思想なのか。
漫画『キングダム』では法家改革後の秦が見事に描かれている。本書では、『キングダム』に流れる地下水脈を、二十五点もの名場面を引用しながら縦横に解説する。
このように表紙裏にあらすじが書かれていました。

本書は全5章から成っています。
第1章 『キングダム』前夜
第2章 法家と秦の大改革
第3章 中華統一と空前の権力
第4章 始皇帝はなぜ儒家を憎んだのか
第5章 理想のゆくえ

この時期の中国は氏姓制度。
これは血縁関係による身分制。
よりわかりやすく言うと、町長、警察署長、税務署長に誰が就くか全て血筋で決まっている。
仕組みは単純で、役職者が老いたら、その一族の長嫡子がその地位を受け継ぐ。
この制度は、小さな町レベルから国の上層部まで徹底しており、最たるものが君主。
秦は法家を採用。
では法家とは?
法家の特徴は信賞必罰の徹底。
厳格なルールを設け、それに違反した者には罰を下し、功績のある者には褒美を与える。ムチで国民を縛り、アメを与えて忠誠心を君主に向けさせるという単純なものである。
この法家は当時の氏族制社会を真っ向から否定するもの。
法家導入の最大の意義は「平等性」
なので能力のある者が登用されるという至極真っ当な社会。
秦は戸籍も整備されていたので、動員兵力が諸国に比べて格段に上。
そんな秦も始皇帝亡き後は、後継者に能力のない末子がつき、崩壊へと進んでいく。
統一した諸国の中にも依然血縁社会を望むものが多くて、それが不満分子となり、秦打倒勢力の蜂起に繋がった訳です。
秦が目指した理想の国家作りは、秦の後に興った漢によって完成。
漢帝国は、法家に欠けていた正統化の理論を備えていました。
この統治方法が幾千年も受け継がれて行ったのです。

大改革を成し遂げた秦は中国統一を果たしますが、改革が性急だったので、周りが追いてこられず長く続けられなかったのです。

漫画『キングダム』の名場面を織り込みながらの説明でしたので、最後まで面白く読み進めることができました。
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